By OHNISHIKOHEI

就職か進学か

大学4回生になり、大学院進学かビール会社に就職かの岐路に立ちました。

まず、ビール関係の研究をしている大学院に進学を考え、色々インターネットなどで探していましたが、日本で私が求めているような研究室は見つかりませんでした。また、2年間研究室にいるよりも私は就職してブルワリーで働いた方が自分に合ってると思いました。

日本の中小企業のビール会社に就職を考えた方はお分かりかと思いますが、かなり狭き門だと思います。求められる人は経験や何かスキルを持ってる方、あるいはなんにも染まっていないビールが大好きな若者(肉体労働なので)。ブルワリーにコネクションがあれば良いですが、1番難しいのはタイミングだと思います。求人はあまり出ない上に、人気なブルワリーは応募数もとても多いみたいです。

私の場合は徳島県のある大好きなブルワリーが設備を大きくするにあたって、求人を出すことを知りました。そのブルワリーの方とは知り合いで、面接を経て最終面接を兼ねた約1週間のインターンシップをさせて頂きました。会社の色々な業務をお手伝いし、緊張しながらも有意義な時間を過ごせました。

インターンシップ最終日、私はブルワーの方とお昼休憩中に海外について雑談していました。そのブルワーの方はオーストラリアにワーキングホリデーをしていた経験を持ち、海外のことを視野に入れている方でした。

その方がふと、「なんで海外に挑戦しないの?ここに入ってもすぐにビール作りは出来ないかも知れないよ。」と尋ねてきました。その時、胸がザワザワとしたのを記憶しています。いつかは海外のブルワリーでも働きたいとは感じていたから。けど、経験も人に言えるほどないし、英語も全然出来ない状態だったので3年間くらい日本のブルワリーで働きながら英語を勉強できればなーと思っていました。

段階を踏んでから海外に行けばいいと思う人もいらっしゃると思います。僕もそう思っていました。ですがその時、今海外に行くべきではないかと思い、そのブルワリーを辞退させて頂きました。

とはいっても当時は全くお金もなかったので、実家のある大阪に戻りました。近所に箕面ビールのブルワリーがありましたので、そこで1年間アルバイトさせて頂きました。またビアバー2軒とホステルのナイトスタッフも掛け持ちで働きました。雇って頂いた社長の方々、社員の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

あの決断が良かったのか悪かったのかは今はまだわかりませんが、私が今ニュージーランドにいれるのはその方々のおかげです。