· By OHNISHIKOHEI
遠い遠い南の島

現在、沖縄県宮古島のサトウキビ畑で収穫の仕事をしています。こっちにきて3週間が経ちました。
高温多湿な亜熱帯海洋性気候の宮古島、緯度は台北とほぼ同じラインであるため、冬は15℃にしか下がらず、3ヶ月前まで北海道上富良野で暮らしていた-25℃の生活とは真逆すぎて、同じ日本とは思えないほど環境が違いすぎる。

宮古島ではサトウキビ(Saccharum officinarum)がメインの農作物です。琉球王国時代からずっと栽培されていたサトウキビは身近な物でグラニュー糖、三温糖、黒糖、蒸留酒ではラム酒、バイオエタノールの原料でもあります。
現地の人からすればサトウキビ畑はごく普通の風景ですが、僕にとっては、全てが新鮮に見えます。
その他に、この地で育てられているフルーツはパパイヤ、パイナップル、パッションフルーツ、グアバ、バナナなどなど 熱帯果樹が畑の横や庭に普通に生えている。これも僕にとってはかなり異質。


高温多湿で日差しが強く、毎日11時間ほぼ休憩なしで、3m超えの鬱蒼としたサトウキビ畑の中で、斧を振り続けてる光景は、まるで東南アジアやアマゾンのジャングルに中にいるかのような錯覚さえ起こさせます。この過酷すぎる農作業を大昔から継承してきた農家の方々には本当に敬服します。

前職の忽布古丹醸造では副原料で黒糖や糖類をビールで使用することも度々ありました。砂糖は無機質な見た目ですが、もとは大切な農作物であることを実感。僕たちはそれを使ってビールを作る。この経験やマインドは教科書だけでは絶対に学べない。
この地でしかわからないことも、多くあるのだと再認識、今後のビール作りに活かしていきます。
